地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


「本当に………陸ぅ…?」


聞いた途端、キョトンとなった陸。



「…どうかしたのか?」


あたしの手に自分の手を重ねる。



「…やっぱり…夢じゃないの?って考えちゃう……」


あたしの言葉を静かに聞く。


「…だって…ね?

あたしなんかで良いの?」


「は?……なんで?」


眉を寄せて不機嫌になる陸…。



「…あたしのこと、変な子だと思ってないの?」




小さい時から、周りに言われてきた。


家のことでフツーの女の子じゃなかった。


意識してないと“力”を使ってしまい、危ない子だと言われてきた。



フツーの生活じゃない人生


妖怪,幽霊…何百体と関わってきたの……


怖くないの……?
< 163 / 698 >

この作品をシェア

pagetop