地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐

「…確かに、杏は…変な子だよな?」



クスッと笑ってあたしを見下ろす。


「えっ………」


笑われた瞬間…涙が出て来た。


陸もそう思ってたんだ…


本当は、好きでもなんでもないの…?





「バーカ……そっちじゃねーよ。」


コツンと頭を叩かれる。


「へ…?……じゃあ……」

どういうこと…?



涙が溜まったまま陸を見上げる。


重ねた手を、強く握られた。



「…杏に“力”があるから変…とかじゃない。

それなら、“視える”俺も変な子だから(笑)」





「…怖くないの?」

「そんなもんより、杏を失う方がよっぽど怖い…

杏が居なくなったら…俺が狂うから。」




ニコッと笑って言われた。
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