地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



ボロボロと涙が溢れてくる。



「…本当に?」

「疑ってんの?…俺の気持ち」


「だって……あたしなんかと……付き合ってて良…いのかなっ…?」


泣きながら聞く。



「…杏以外いらねぇーよ

杏以外の女とか…興味ねぇし

俺が側に居てほしいから…」



微笑みながら、あたしの頭を撫でる。


温かい手に、落ち着きが戻ってくる。





「…ありがとうっ…」



今出来る精一杯の笑顔でお礼を言った。






王子様とか気にしなくて良いんだよね?


ただ側に居てほしい存在だから



陸がそう言ってくれるなら…あたしは側にいるよ?


貴方だって…あたしに1番安心出来る場所を与えてくれたから。
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