地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
俺が少しイラついてることに気付いたのか、
及川は、肩をすぼめた。
バレないようにため息をつく。
こんな風に考える奴がいるから、“王子様”って呼ばれたくないんだよ!
そのあと取材は、淡々と進み
終了となった。
やっと杏のところに帰れる♪
と考えていたのだが、
スタッフの一人が
「“1年D組の二人の姫”の片割れ…
会ってみたかったなぁ」
と言った。
は………?
1年D組の二人の姫?
一人は松沢だろ…?
じゃあ……もう一人の姫ってのは…………っ!?
まさか………
でも“姫”と言われても
おかしくない奴アイツしかいないよな…?
「私が…呼び出しましょうか?」
松沢が、スタッフ達に提案した。