地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



スッとあたしを抱き起こす。


何するの…?




ベッドから降りる陸。


あたしを膝立ちにさせた。



立った陸の顔がちょうど…あたしの胸の高さ……。



突然、抱きしめられる。


「杏は俺のだっつーの…渡してたまるかよ」


陸の言葉に胸が高鳴った。



「もう…開ける。」


ガチャガチャと激しくドアを揺らす。




「やばいよっ……!」


今開けられたら…全部見られる!

あたし達…上半身何も着てないもんっ…!






「陸っ……及川さん来るっ…!」

「関係ねぇー…」

「ドア壊して入って来るかもよ!?」

「チッ……杏との時間……邪魔しやがって…」






「杏樹〜出て来て〜?」



陽気な声が、聞こえた。
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