地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


ボソッと陸が呟く。

「本当に、これが学年2位の頭脳…?」



「…っ!?…杏樹って学年2位?」


及川さんが、目を見開いてあたしを見た。



「はあ―…まぁ……」

曖昧に頷く。


今回だけのまぐれかもしれないしね?


毎回1位の陸と違ってねぇ…?








「…で。及川さんはどうしてここに?」


黙っていた陸が、話し出す。


そうだよねぇ〜?

取材は、終わりとなったし…
もう帰ったと思ってた。





「…だってさ。杏樹の連絡先を聞いてないし…。」



「「は…?」」



陸と口を揃えて返した。



及川さんが、ポケットからケータイを取り出す。



「…杏樹、赤外線でいいよね?」


開いたケータイを差し出された。
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