地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


「…あんまり嬉しそうじゃないんだね?」



元気がなさそうな声音で、眉を下げる及川さん。




「クククッ……♪」

楽しそうに笑う陸。



「????」なあたし。







しばらく

沈黙が続いた。




「じゃあね、杏樹……」



力無く微笑み……


「あ、……はい……。」



あたしの返事を聞くと、及川さんは保健室を出て行った。





「何がしたかったんだろう…?」




最後の最後まで、理解出来なかった。



もらった名刺を眺める。


表には、及川さんの名前と事務所名…。


裏には、多分及川さんの携帯の番号とメアド……が書かれていた。




どうしよう…これ……

あたしなんかが持ってていいの?



個人情報だよっ!?



それも、人気芸能人の!!
< 242 / 698 >

この作品をシェア

pagetop