地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
「滝本君って…独占欲強いんだね…?」
陸の名前を出すなぁ――(怒)
バレたら血祭りなのよ―!
しかし女子の皆さんには、聞こえていなかった。
ほっと胸を撫で下ろす。
マジマジと見てくる柚莉を無視して体操服を着がえた。
「…紅い薔薇が15個ある。」
小さな声であたしに報告する。
“数えなくていいからっ!”
キーー(怒)と睨んでおいた。
もう…やだ………(泣)
『見えるところに、つけないで!』と言っても……
必ずつけてくるし……!
変態どスケベ俺様野郎のバカッ!
本人には、怖くて言えないんだけどね…?
髪の毛でなんとか隠しながら、体育館に向かう。
「「「キャー!!!A組と一緒だぁ〜!」」」
なんですとぉ〜〜〜!?
女子の悲鳴が轟いた。