地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
目を見開いて体育館の中を見る。
「今日は、A組とD組合同だぞー!」
体育科の教師が皆に向かって叫んだ。
「「「「やったぁ〜〜!」」」」
女子から歓声が上がる。
キョロキョロとあの人を探す。
「「「陸様ァ〜〜!」」」
黄色い悲鳴が、体育館を揺らす。
“震度3”はあるよ!
女子の視線の先を追うと…
にこやかに笑う陸様がいた。
デレデレしちゃって……
ムカつく。
「杏樹〜妬いてる〜〜♪」
横から、プニプニと頬を触ってくる柚莉。
「妬いてませんっ!」
きっぱりと告げた。
「あ…耳の後ろにもう一個あった!
薔薇は16個だね♪」
「・・・・・・・。」
もう刃向かう体力も無い…(泣)