地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
「はい、もしもし?」
通話ボタンを押して電話に出た。
《杏ちゃん?私よ、咲!》
電話をかけて来たのは、陸のお姉様[咲さん]だった。
「どうしたんですか?」
《文化祭以来ねぇ〜♪》
そうなんだよね〜…咲さんが、あたしにチャイナドレスを持って来てくれた時以来、声も聞いていなかった。
《杏ちゃん…明日暇…?》
聞かれてカレンダーを見た。
明日は、土曜日…学校はない
「暇ですよ?」
《お買い物行こう〜♪》
電話の向こうから、楽しげな咲さんの声……
まっいっか…♪
捜査は急ぐものじゃないし♪
明日は、遊んでも良いよね♪
「喜んで♪」
と返事をし、時間と場所を決めてから電話を切った。