地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
一通り話をして、紅茶を飲む。
少し冷めていた。
ちょっと美味しくないなぁ……
「杏ちゃん、バイトやらない?」
「はい…!?」
咲さんのいきなりの発言に素っ頓狂な声をあげる。
「私のアシスタントとして」
「…どういうことですか?」
コーヒーを一口飲み、お皿に戻す。
「お祖父さんから潜入捜査を命じられたんでしょう?
なら、私のアシスタントとして潜入捜査をすれば良いじゃない♪」
「えっ……」
「バイトということにすれば、怪しまれずに調査出来るでしょ?」
ニコニコと笑って言われた。
確かに……咲さんは、カリスマモデルだし…芸能活動も多いはず。
ついて回れば、色んな現場を調査出来る。
けど…あたし……良いのかなぁ?