地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
あたしのお弁当をじぃーっと見つめられる。
「…欲しいのがあるならどうぞ」
「ホント!?いただきます♪」
パクっと卵焼きを食べられた。
「美味しい…」
「ありがとうございます♪」
咲さんに褒めてもらって嬉しくなった。
「…本当になんでも出来るのね」
ボソッと咲が呟く。
杏樹のお弁当は、チキンライスにハンバーグ、ポテトサラダにきんぴらゴボウ、卵焼き、ブロッコリー…
色とりどりで、味も申し分なかった。
「…今すぐに嫁に来れるわね」
「何か言いましたか…?」
首を傾ける杏樹
陸より先に、杏樹の手料理を食べたので…
今夜、陸に自慢してやろうと考えている咲…。