地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



手を引かれて、ソファーに座らせられた。



「…さぁ、全て吐いてもらいましょうか?」

「……何を?」


「…俺に黙ってること全て」



もうムリかなぁ……

陸だけには言いたくなかったのに…





「あのね…………」



あたしはゆっくりと、今回のバイト…事件…調査…全てについて陸に話した。











「…杏の仕事のことはわかった…

で。俺に黙ってた理由は…?」



ずっと黙って聞いててくれた陸が、尋ねてきた。



「………心配掛けたくなかった。

何もなくても、『事件の調査』って言ったら…陸に心配掛けちゃうでしょ…?

それがイヤだったから……ごめんなさい………」



俯くあたし……。
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