地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
「かも知れんなぁ〜」
「おはよう、じいちゃん」
あたしの隣にお茶の入った湯のみを持って座る。
「刻印なぞ付けるなんて、まるで品定めでもしているみたいじゃな?」
「そうだね…」
じいちゃんと一緒に、新聞記事を見ていく。
「杏樹…調査の方はどうなっておる?」
「…収穫ゼロ。もう3週間以上になるのに…全く、妖怪の“よ”の字も感じないよ」
「…そうか。もうちっと探って見てくれ…何かありそうじゃしな。」
「…わかった。警視総監からの頼みだし、警察がお手上げならやってみるよ。」
じいちゃんに微笑んで、新聞をしまい込んだ。
「さて、学校に行きますか。」