地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



教室に入ると…いつもより騒がしい。



こういう時って、ロクなことがないんだ。


前は、陸の彼女の噂、クロノスの赴任…


良い感じの話じゃなかったから、あんまり気分が良くない。





机にかばんを置いた時、柚莉がやってきた。



挨拶を済ませると、何か言いたげな様子…。



「どうかしたの?」


あたしから、話を切り出してみた。



「………杏樹さ、昨日の放課後…教室にいた?」



なんですか…その歯切れの悪い言い方は……。



「いたよ…?」


それがどうかした?と言うように首を傾げる。



「…やっぱり……杏樹達か……」


「はい?」



さっぱり言ってる意味が理解出来ない。
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