地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


――杏樹Side――



暫くトランプで遊んでいたんだけど―…




「ちょっと寒い………」



冬に暖房無しの部屋で遊ぶのは、少々キツイ。




「杏ちゃん…僕眠たい……」


夜型の妖の藍鬼には、朝はキツイらしい…


ウトウトし始めたと思ったら、すぐに寝てしまった。



…どうしよう。授業はサボっちゃったし……教室には帰りたくない。



「…でも寒い……(泣)」


「温めてやろうか?」


「うん、温め…………ギャア!」




突然…聞こえた声に、思わず返事をしてしまった。



振り向くと………後ろには……



「陸っ…!?」


めちゃくちゃ意外な人物が立っていました。



「…こっちにおいで」



手を引っ張られる。
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