地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



無理矢理立たされて、隣の空き教室に連れ込まれる。


入口の扉を閉めた瞬間…壁に押し付けられた。




「…何してんの?…陸」


「…フツーさ、お菓子作るなら…彼氏のためにとかなんないの?」

「・・・・。」

「何?藍鬼には大量のマドレーヌ…俺にはなし?」

「・・・・・。」

「あんまりじゃねぇか…?」



「…ごめんね?マドレーヌって甘いし…陸は嫌いかと思って…」



「…くれないなら、杏を食べる…」


「はっ!?………ひゃっ……」



カプッと耳を食べられた。

そのまま甘噛みされていく……




「ちょっ…!…“マドレーヌはない”って言ったでしょ!?」




ピタリと陸の動きが止まる。




「…他になんかあんの?」


「あるから陸にはマドレーヌ無しなんだよ!」
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