地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


「夕方になると女の人達だけど……

朝と昼は、男の人達がたくさん来るんだよねぇ〜…」


なんでかな…?

疑問に思うことを口に出してみた。



「・・・・・・・。」


「あたしって

実はかなり悪いとか…?」


ウーンと唸りながら考える。



「なんで?」


「だってさぁ…朝と昼は30分おきに

先生や男性の看護師さんがやって来るんだもん」


「は…?」


陸が聞き返す。



「担当医とかじゃないのにね?

検温、血圧測定とか…

しょっちゅうね……」



なんでかなぁ〜…と呟いた。




「…………この鈍感が」



ため息とともに、ちょっと怒りを含んだ声で言う。




「なんで陸が怒るの…?」

振り返り、顔を覗き込んだ。
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