地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
あたしはモデル達のイライラのはけ口
カメラマンから小言を言われると、あたしを殴る…蹴る。
咲さんがいる時には、バレないように暴言を吐く。
最初は平気だったんだけど…続くとキツイ。
夢の中にまで出て来て…毎晩眠れない。
仕事はハードだから休む暇も無くて……食欲不振に…。
ぽつりぽつりと陸に今の状況を話した。
「いつから?」
「始めてすぐくらい……」
それだけ言うと振り返り、陸の胸に顔を埋める。
甘い香水の匂いがした。
「はぁ……なんで言わねぇんだよ…」
「…………。」
「…もっと甘えろって…」
優しく頭を撫でて、抱き寄せる。
陸の背中に手を回して、抱き着いた。