地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


陸とは違う爽やかな香水の香り…



体格からして男の人だと思った。




「…久しぶりっ……会いたかったぁ♪」


「ぐぇっ……離しっ……て下さい!」



無遠慮に抱きしめられて、息が詰まる。




「ごめんごめん…」


謝りながら離してくれた。


抱きしめた人物を見る。



『Who are you?(アンタ誰?)』

(↑心の声)



誰かわからない。


焦げ茶色の髪に、整った顔立ち…


手足が長く、顔が小さい。



…でも、陸の方がカッコイイね!



正体不明の男の人をじぃーっと見つめる。





「……キスしていいの?」

「は?」


チュッと唇に柔らかいものが当たった。
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