地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
…………3人
やっぱり男ばっかだ。
「…どうかしたの?」
「いえ…………なんでもありません。ありがとうございました。」
ペコッとスタッフさんに頭を下げて、端に寄った。
遠くでは、陸のスカウトが行われている。
「………わかりました。短期なら……」
短期のバイトとしてやることを決めていた。
このバイトが、これから先の悲劇の始まりになるなんて
考えてもいなかったんだ。
あたしの頭の中は、調査することで一杯だった。
戻れるなら、この時に戻りたい。
無理矢理にでも、陸のバイトをやめさせれば…
あんなに毎日泣くことにはならなかったのに。
何にもいらないから、
我が儘も言わないから
戻って来てよ……………陸……