地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
あたしがパタパタと動き回っていると…
「陸くぅ〜ん♪私服もカッコイイぃ〜♪」
・・・・・・。
「ホントにぃ〜♪陸君が彼氏なら、自慢だよねぇ♪」
甘ったるい猫撫で声が聞こえた。
振り向くと、そこには黒田マリナの姿。
「…あの人もいたんだ」
モデル達が多くて、わからなかったよ。
順番待ちの陸に近寄り、腕を絡めて胸を押し付けてる。
真っ黒いオーラが陸から溢れてますがな。
あれは、かなり不機嫌な証拠。
モテる人は、大変だよ。
「…撮影なんで、離してもらっても良いですか?」
冷静に対処する陸。
「えぇ〜?まだ良くな〜い?マリナと腕組むの嫌?」
上目遣いで、開いた胸元を強調する。