地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


固まる陸。

「…………。」

「………なによっ!」

「絶対に他の男の前では、んな顔すんな」

「は……!?」

「………いや、いい」



どっちですか!





「さぁー準備して始めるか!」


スタジオの外で、スタッフさん達の声がした。



やばっ!帰って来たよっ!!
離れなきゃ、バレちゃう!!


陸は、あたしの胸を触るのに夢中で気付いていない。


ごめんっ陸!!

「いっで……!?」


自由だった両手で、陸の耳を思いっきり真横に引っ張った。


ブククッ………イケメンが猿に…(笑)



あまりにも面白かったので、バレないように笑い、陸から離れる。



「杏ちゃーん〜〜〜?」


睨まれるが無視して乱れた服を直し、お弁当を片付けようとした。
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