地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
約1時間後……。
「おっ…来た来た。…杏?メール来たぞ?」
「んっ…………?」
頭を撫でて起こすが…全く起きない。
「杏。メール来てんぞ?見なくて良いのか?」
「んんっ………見る。」
杏の体を起こし、パソコンの前に移動する。
寝ぼけてる状態なのか…
胸に顔を埋めて抱き着く。
膝の上に座らせていても、文句を言わない。
俺としては、好都合だけど。
小さく欠伸をして目を擦る。
マウスを動かして、返信メールを開いた。
警察から送られて来た資料を見ていく。
パソコンに夢中で、俺が腰に手を回しても気づかない。
完全に仕事モードに入った杏…。