地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
服のボタンが外してあるってことを、完璧に忘れている杏。
遠慮なしに抱き着いてる。
「なぁ…………。」
「ん?なぁに?」
今はご機嫌なようだから、いけるかも…!?
「……杏ちゃんが欲しい」
「…イチャイチャは、昨日もしたでしょ?」
何言ってるの?と続ける。
「最後まではシてねぇ」
「…………だっけ?」
コイツ…とぼけやがったな…。
「3週間近くシてねぇよ…もう限界…」
仕事ばっかで、ゆっくりする暇もない。
明日から、また女モデル達に“王子様”で接しなきゃいけない。
「そっか………シても良いよ?」
「マジ?」
「…ただし、ここは外から見えちゃうからイヤ。」
そう言うと、また胸に顔を埋める。
黒髪から見えた肌は、赤く染まっていた。
あー…可愛い……。
今すぐ押し倒したい…。