地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
まぁ…陸が学年一位だろうなぁ…
教室の自分の席から、窓の外を見ていた時だった。
「あ、杏樹っ―――!!!」
はい!?
柚莉があたしの名前を大声で呼びながら
教室に入って来た。
「ちょっ…!…来てっ!!」
無理矢理手を引かれ
教室を出た。
「ど、どこ行くの!?」
「掲示板んとこ!」
走りながら、柚莉が答える。
掲示板…?
今の掲示板って…
中間テストの結果発表がされてるはず…
なんかあったのかな?
パタパタと走り、
掲示板の前に着いた。
「杏樹っ……み、見て!」
柚莉が掲示板の上の方を指差した。
「なーに?…どうせ陸が学年一位なんでしょ?」
そう言って
掲示板を見上げた。