地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
一緒に過ごした時間の中で、言ってくれた言葉が次々と頭に浮かぶ。
“王子様に地味子は釣り合わねぇんだよ”
この言葉が、あたしの顔から表情を消した。
「あっ……お前と付き合えない理由もう一つあったわ!」
無言で地面を見つめる。
「人間を簡単に殺せる程の“力”があるんだよな?」
「・・・・・・・。」
「お前…人間じゃなくて、バケモノだろ!?」
「!!?」
ビクッと肩が上がる。
「バケモノと付き合えるかよ(笑)」
ケラケラと笑い、あたしに死刑の言葉を告げる。
「妖怪より、バケモノの自分を調伏しろよ?
お前みたいなバケモノはいらない存在なんだからな?」
そう言うと、陸はスタスタと入口に向かい、屋上を後にした。