地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



陸が屋上から出て行った瞬間


ぺたんと地面に座り込む。


「……バケモノ……か」



幼い頃の苦い思い出がよみがえる。



『お前バケモノなんだろっ?』

『学校に来てはいけませ〜ん』

『お化けの世界に帰れ!』



小学生の時……

理科の授業で、カエルの観察があった。


その頃から、あたしは大の虫・爬虫類・両生類嫌い…


授業でカゴの中に入ってるカエルを見て泣き出した。


まだ小学生だったあたしは、自分の“力”の加減が出来なくて…


泣き出した拍子に、理科室にいたカエル全てを…一瞬で殺してしまった。



クラスはア然……。


先生もあたしが犯した情況について来れず…。



その日から、“バケモノ”と呼ばれるようになった。


クラスだけでなく、学校中から………
< 502 / 698 >

この作品をシェア

pagetop