地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
†親友の決意と涙
――柚莉Side――
「きりーつ、きょうつけー、れー」
ガタガタと椅子を引き、座る。
―――杏樹がいない。
多分…滝本君といるんだろうけど…。
サボりかな?
ん〜…でも、何か引っ掛かる。
変な胸騒ぎがするんだよね…。
いや、心配ないか。あの滝本君だもの。
今頃…杏樹にデレデレしまくってるはず!
すると…………
「今日の陸様さぁ…何かクールに見えたんだよね…」
「あっあたしも!
さっきの休み時間、教室に戻る陸様を見たんだ!」
後ろの席から、女子の話声が聞こえた。
え……?
杏樹と一緒じゃないの?
なら…なんで戻って来ないの!?
嫌な予感がする………!!