地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


だから“バケモノ”呼ばわりされるのは、許せない。



たとえ…杏樹の好きな人でも




「…杏樹に言ったことは、本心なのね?」


再度、確認する。



「あぁ…そうだよ。俺は、バケモノとは付き合えませんから」


クスッと口端を上げて…笑った。




…………そうですか。

もう我慢出来ない。





「……あれっ?滝本君、顔に何かついてる。取ってあげるから、少しかがんで?」


「あぁ…ありがとう…」



彼が近付き、顔を下げる。







「……あら…ゴミかと思ったら、アンタの心が汚れてるんだわ…
二度と杏樹に関わらないで!!」




バシンっ……!!



目の前の男に強烈なビンタを食らわせた。
< 515 / 698 >

この作品をシェア

pagetop