地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



心臓を包丁で切り刻まれたような気分…。


床がグラグラ揺れて…真っ直ぐ立っていられない。




「杏ちゃんのこと……本気で覚えてないの…?」

「そうだって言ってんだろうが…。ってか…早く追い出してくんない?その顔見るのも胸糞悪りぃ」




パシンっ……!


「いってぇ…何すんだよ咲姉!」

「女の子にそういう言い方をするもんじゃないっ!」


大きなビンタをお見舞いし、目に涙を溜めて陸に怒鳴る。




「そうだよ、陸。そんなに言ったらあんまりだよ…」

眉を下げて、陸の手を握るマリナ……。


「…安心しろ。マリナのことじゃねーんだから…な?」


首を傾げて優しく微笑み、マリナの頭を撫でる。


「……うん…っ……//////」


頬を赤く染めて陸に抱き着く。
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