地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


なんで……わかったんだ?

この傷は昨日出来て…まだ誰も気付いていないのに…。

髪で隠れて見えないはず。


まぁ…この傷は急に亀裂が入って出来たんだけどな…?



「ちょっと痛い……」

彼女に向かって返した。


「そっか……治そうね?」

「は………?」


意味不明なことを言ったと思ったら……彼女が体を起こす。


起きて大丈夫なのか?
ぶっ倒れたのに…。





「陸の怪我が早く治りますように」

「えっ………!?」


起き上がったら…俺の頭を撫で始めた。


あの夢と同じことを言いながら…



「陸の怪我が早く治りますように」

「危ない目に遭いませんように」



!?


同じ………言葉……!?


目を見開いて、目の前の彼女を見た。
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