地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



「今日…その子が学園で倒れた」

「なんですって!?杏ちゃんが!?」

「あぁ…」

「それで、大丈夫なの?」

「保健室で一日中寝てたから大丈夫だろ」

「なんで、アンタがそんなこと知ってんのよ?」

「一日中一緒にいたから」



・・・・・はぁ!?

さらりと答えた弟に目を見開く。



「杏ちゃんのこと……全部思い出したの?」

「・・・・・全く。」



そう言って頬杖をつく弟…。

なんじゃそりゃ……。



「一応聞くけど…寝てる杏ちゃんに、手ェ出してないわよね?」

「・・・・・・寝てる時は、手ェ出してない」



何その間は?
じゃあ…起きてる時には手ェ出したのね!?



手元にあった雑誌を丸めて、バカ弟の頭を叩く。
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