地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
*第弐章*
†スタジオ見学
翌日――
今日は、土曜日
午前中で学校が終わった。
咲さんには、
“そのまんまの格好で良いから”と言われたので
地味子のまま待ち合わせ場所に行くことにした。
駅前で咲さんを待つ。
「いたいた!杏ちゃん!」
手を振りながら、咲さんが掛け寄って来た。
「こんにちは」
ニコッと笑った。
「今日は、ありがとうね?」
「いえ」
「よしっ!…デートの前に私の“仕事”に付き合ってもらっても良い?」
し、仕事?
「仕事ってなんですか?」
わからないので聞いてみた。
返って来た答えに
あたしは目を丸くした。
「雑誌のモデルよ」