地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐



横を見ると、優しく微笑む陸がいた。




「どうしたんですか?」


なんで陸がここに来るの?
まだ撮影中なはずなのに…。


「……声が聞きたかったから」

「はい………?」


意味不明な答えだ。





「質問があるんだけど……良いか?」

「????……どうぞ?」


ココアをちびちび飲みながら返す。




「なんで学園とバイトじゃ、格好が違うんだ?」


………意外な質問ですな。


「……ある人からの命令だから」




“『良いか?絶対に地味子で調査すること!!メガネ外したら、狼に襲われるからな!?』”


陸の家で白状した日……腕の中で言われた言葉…。


よく理解出来ないまま、指切りをさせられた。


今でも守ってる――…。
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