地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


“見た”…?“見えた”んじゃなくて?

まぁ…いいや…。



「このネックレスは……大好きな人から、もらったものです。」


視線を戻し、ココアを飲む。


あっちは、大嫌いなんだろうけどね。



あ〜……なんかあたし、性格悪くなってるよ…。

ダメだな…。



「大好きな人って…どんな人?」


「………一言で言うなら、セクハラどスケベ変態俺様野郎です。」

「は…?」


「けど……優し過ぎる人です。」



ドSで、強引で、我が儘で、俺様。


でも、それ以上に温かくて優しい人…。




それが、あたしの大好きな滝本陸だから。


遊ばれてたって…同情だとしても、いっぱい助けてくれた。

あたしに安らぎの場所をつくってくれた。


そう考えば…もう充分かな?って思うんだ。
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