地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
「……大丈夫みたいよ?」
「ホントですか…よかった」
咲さんの言葉に、ホッとした。
代わってもらい、あたしも覗き込む。
そこには……笑顔で撮影をしている陸がいた。
よかった……あたしの思い過ごしじゃん。
「大丈夫みたいです。咲きさん、ありがとうございました」
扉を閉めて、お礼を言う。
「良いのよ。あんなバカ弟でも、一応大切な子だしね?」
学年首席の陸にバカですか……
さすがお姉様だ。
フフッ…と笑いあって、帰ろうとした瞬間―…
「陸君っ…!?その体のアザはどうしたの!??」
スタジオの中から、大きな声が聞こえた。
「「えっ……?」」
咲さんと二人で足を止める。