地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


咲さんが目を見開いて、尋ねてくる。


「いつ……?」

「ほぼ毎日…ですかね?強力なのを掛けたのは、滝本君が入院した日ですよ」

「杏ちゃん…こんなバカ弟にありがとう」

「確かにバカですよね!」


本人の前で久々に言ったわ♪

クスクスと笑い合った。



「人のバカにしやがって……」

「「バカだから仕方ないよ」」


陸の睨みも、咲さんと一緒なら怖くない♪





「バカらしい。
ただの人間にそんなこと出来るわけないっ!!」

「あら…貴女は人間じゃないですもんね?
天狐になりたくて、なりたくて、滝本君の魂を取ろうとしている妖狐のマリナさん?」



呼吸を整えながら、告げた。



「うるさいっ…アンタなんか早くくたばれば良いのよっ!!」



マリナの周りに、大量の狐火があがる。
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