地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


少しだけ口端を上げた。


「あれ…?名前知りませんか?
………神崎ですよ?」

「神崎っ!?」


素っ頓狂な声を上げる。


「アンタっ…神崎一族かっ!!日本全国の妖怪を統帥する一族の!!」

「ピンポーン…答えは③でした」



ポケットから黒の手甲を取り出して、はめた。


「アンタが芸能界に何しに来たのよ?」

「殺人事件の調査と貴女の調伏」

「調伏…?アンタみたいな小娘にマリナを倒せると思ってんの?」

「はい、もちろん」



答えたあたしに、睨んでくる。



「……じゃあ気付いてる?」

「何を?」

「陸がアンタと忘れた本当の理由」

「は………?」

「マリナがね、記憶いじってあげたのよ♪」


「「「は………!?」」」


あたしと咲さん…陸が同時に聞き返した。
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