地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
今……なんて言った?
記憶を……いじった……?
口を開けて、マリナを見つめる。
「えっと、あったあった♪」
どこからか、透明な水晶玉を取り出した。
「これに、陸のアンタに関する記憶が全て閉じ込めてある」
ニヤリと気味悪く笑って、水晶玉をボールのように上に投げる。
「……なんで…滝本君を…?」
「学園で見つけた時に、欲しくなったのよね〜…味見も一応したし♪」
「味見?」
「腕から流れる真っ赤な血は、極上だったねぇ〜♪」
楽しそうに回想に浸るマリナ…。
腕……血……?…まさか!?
「学園取材の時…滝本君が怪我したのって、貴女が仕組んでたの!?」
「ご名答♪」
上から窓ガラスが落ちてきたのは、偶然の事故じゃなかったの?