地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐

今……なんて言った?


記憶を……いじった……?



口を開けて、マリナを見つめる。


「えっと、あったあった♪」

どこからか、透明な水晶玉を取り出した。


「これに、陸のアンタに関する記憶が全て閉じ込めてある」


ニヤリと気味悪く笑って、水晶玉をボールのように上に投げる。


「……なんで…滝本君を…?」

「学園で見つけた時に、欲しくなったのよね〜…味見も一応したし♪」

「味見?」

「腕から流れる真っ赤な血は、極上だったねぇ〜♪」

楽しそうに回想に浸るマリナ…。


腕……血……?…まさか!?


「学園取材の時…滝本君が怪我したのって、貴女が仕組んでたの!?」

「ご名答♪」



上から窓ガラスが落ちてきたのは、偶然の事故じゃなかったの?
< 640 / 698 >

この作品をシェア

pagetop