地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


明るめのミルクティー色の髪は、光り輝く金色になり…背中辺りまでだった長さは、膝下まで伸びた。

手入れされた爪は、長く鋭く…針のように。



妖狐のマリナに豹変した。



「だから…マリナに刃向かった奴らは、地獄を見れば良いの!!」

「………っ………!」

「泣きわめきなさいよ!陸は死ぬだけなんだから!!
それが、マリナの愉しみ…アンタの泣きじゃくる顔を堪能させなさいよ!」



歪んでる。なにもかもが。

こんなバカ女狐に、陸を殺されてたまるか。

助かる方法は必ずあるはず。



血が出るくらい唇を噛み締めた。



「あれぇ〜〜?泣かないんだ?
じゃあ〜〜マリナの次の地獄作戦やろーっと♪」



ニヤリと笑うと、パチンっと指を鳴らす。
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