地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
あたしの制服のネクタイを解き、陸の腕に巻き付ける。


少しでも止血出来るように……



陸の頭を抱き上げ、髪を撫でた。

胸元でキツイほど抱きしめて、囁く。





「……もうちょっと……待っててくれる……?」











「へぇ〜?親友を選ぶんだ?………彼氏を見殺しにして」


クスクスっと笑い、あたし達を見下ろした。



「なら……陸の魂をとっても文句ないよね?
お前達っ…あの術者を捕らえなさい!」


柚莉を連れて来た男達が、あたし達に迫って来る。


「そいつを渡せぇ――!」



「危ないっ…!」

「杏ちゃん―――――!」


咲さんの叫び声がスタジオ中に響き渡った。





鋭い爪が、あたしの肩を引っ掻いた瞬間…




「陸に、触んないで――――!」
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