地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐

轟くような怒号とともに、竜巻以上の力の渦が、迫って来ていた男達を木っ端みじんに砕いて吹き飛ばした。



「なにっ!?」

さすがに予想していなかった事態に、マリナもア然とする。


10人以上いた男達は体のパーツがバラバラになり、あちこちに横たわっていた。



畳み掛けるように、刀印を振り下ろす。


「オンハンダマダラ、アボキャジャヤニソロソロソワカ!」



白光の槍が男達を突き刺さり、一瞬遅れて爆風を呼び起こした。


散らばっていた残りのパーツも巻き上げられ、掻き消える。





「なんてことっ……!」


マリナが目を剥く。



「あたしの大切なものに触らないで」



制服の中から、数珠を出して手に絡めた。
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