地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
悪意に満ちた…汚れた力の波動。
灰色にくすんだ妖力の矢が四方八方から飛んでくる。
「禁っ!」
咄嗟に、守りの壁を築くが間に合わなかった。
「く…………っ」
打ち砕くことが出来なかった矢に貫かれて、低くうめいた。
ガクリ…と片膝をついて、身の内を焼く痛みを堪える。
「あら…口の割には弱いの?」
「うるさいよっ…淫乱女狐!」
指を唇にあてて見下すマリナに、体勢を立て直したあたしは印を組みながら叫んだ。
口の中で紡がれていた神呪が完成し、甚大な霊気の渦がほとばしる。
「上来守護の神霊、各々神威を怒らせたまへ!」
無数の神霊が降臨し、数珠の力を借りて構える。
飛来して集約する神霊達を、一斉にマリナ目掛けて放った。
灰色にくすんだ妖力の矢が四方八方から飛んでくる。
「禁っ!」
咄嗟に、守りの壁を築くが間に合わなかった。
「く…………っ」
打ち砕くことが出来なかった矢に貫かれて、低くうめいた。
ガクリ…と片膝をついて、身の内を焼く痛みを堪える。
「あら…口の割には弱いの?」
「うるさいよっ…淫乱女狐!」
指を唇にあてて見下すマリナに、体勢を立て直したあたしは印を組みながら叫んだ。
口の中で紡がれていた神呪が完成し、甚大な霊気の渦がほとばしる。
「上来守護の神霊、各々神威を怒らせたまへ!」
無数の神霊が降臨し、数珠の力を借りて構える。
飛来して集約する神霊達を、一斉にマリナ目掛けて放った。