地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐

……よっしゃ!

内心、喜んだ。


杏ちゃんが俺のところに、帰ってくる!


と考えていたのだが……。


「じいちゃん、なんであたし…生きてんの?あの術使ったから、代償が必要でしょ?」


「代償は、彼が引き受けてくれたんじゃ」

「彼……?じいちゃん、男性の愛人でもいたの?」

「・・・・・・。」



出た。杏の天然。

おじい様…絶句してんじゃねぇか。




「……わしには、そんな趣味はない。ばあちゃん一人で十分じゃ」

「よかった。本当なら、お父さん達がぶっ倒れるよねぇ〜」



話……ズレていってないか?


「で。彼って誰?」

「お前の隣にいるじゃろう…?」

「えっ………?」



杏が俺を見た。
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