地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
ちゃんと、お礼と謝罪をしなきゃ…。


退院したら、スタッフさんのところにも行かなきゃね。


お菓子とか買わないとなぁ…。


と考えていたら……




陸にまた抱きしめられた。


「陸…?どうかした?」

「ごめん」



いや……いきなり謝られても、意味わかんないから。

しかし、次の言葉でわかった。


「今まで言ったこと、全部ウソだから……」


ピクッと体が跳ねた。


「飽きたってことも、カラダ目的ってのも…全部」


抱きしめる手に力が入る。

隙間なんてないくらいに、抱き寄せた。


陸の匂いを強く感じる。



「………本当?」

胸元に顔を埋めたまま、問い返した。


「本当。杏を失うなんて、考えらんねぇ…」

「マリナは…………?」
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