地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
涙を目に溜めたまま、睨み付ける。


「いや…本当でっ……杏に触れたくて…触れたくて…保健室で…あっ…!!」


しまった…という顔をする陸。


「保健室で…何したのかなぁ?」


ニッコリと微笑みながら、腕をつねる。



「ごめんなさい。ソファーに押し倒しました。」

「このドスケベがっ!!」


ぎゅーっと腕をつねった。



「俺は確かにスケベだけど、それは、杏に対してだけだから」

「………スケベは認めるんだ。」

「男はみんなスケベだ」

「陸は“ド”がつくのっ!!」


キッと睨んで叫ぶ。



「やっと……名前で呼ぶようになったな?」

「はい…?」


首を傾げると、また抱きしめられた。
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