地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
赤く腫れてて
申し訳ないよおーー
「本当にごめんなさい!
あたしがよそ見してたから…」
深く頭を下げた。
「良いよ。ハンカチありがとう」
彼が、頭を上げるように促してくる。
「…すみません」
頭をぽんぽんと優しく叩かれた。
「大丈夫だから。もう戻らなきゃいけないんだろ?」
あっそうだった!
咲さん待ってるよね?
「すみませんっ…もう帰らなきゃ…」
彼を見上げて謝る。
「うん、行きなよ
俺は大丈夫だから。」
笑って言われ、安心する。
「…失礼しましたっ」
ペコッと頭を下げてその場を去った。