地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
「…うん、わかった。
メイクお願いします!
メガネ外してやって下さい♪」
スタッフさんに、あたしの支度を頼む。
「咲さん!?」
あたしの話…聞いてた?
というか、この姉弟は人の話を聞かないのか…?
「さぁ…着替えましょ♪」
ズルズルと咲さんに手を引かれ
メイクルームに入った。
「杏ちゃん、着れた?」
即席の着替えルームの中に咲きさんが声を掛ける。
「い、一応……」
答えた瞬間
カーテンを開けられる。
「よしっ…次はメイクね」
着替えたあたしの手を引き、大きな鏡の前の椅子に座らせる。