地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐


病室が静かになる。




「そいつらの前でも

…………鳴いた?」



「え…?……な、泣く?

…………ひゃあっ!」



陸が、服の中に手を入れ

あたしの胸を触る。




「こんな風に声上げたのか?」



フルフルと首を振る。



「…奴を倒すことで頭はいっぱいだったから」



手が止まる。










「そっか………


もういいよ…………」



「えっ…………!?」






突然の陸の声に戸惑う。






もういいよってどういう意味?



あたしのこと……もう要らないってこと…?





「り………く………?」



振り向き、


顔を見る。
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